夏は日向を行け、冬は日陰を行け
読み方:なつは ひなたを いけ、ふゆは ひかげを いけ
意味
夏の暑い時にはあえて日向を、冬の寒い時にはあえて日陰を歩くくらい、楽な方ばかり選ばず、厳しい環境にも身を置いて心身を鍛えよという教え。転じて、苦労や困難を避けずに経験することが人を強くするという意味で用いる。
由来
正確な初出や成立年は不明である。日本で生まれた生活上の教訓とされ、尾張地方のいろはかるたでは「な」の札として知られる。尾張いろはかるたは江戸時代後期から近代にかけて流布したため、このことわざも少なくともその頃には広く親しまれていたと考えられる。
備考
尾張いろはかるたの「な」の札。現代では熱中症や低体温症の危険があるため、文字どおり無理をして暑さ・寒さに耐える教えではなく、安易に楽な道だけを選ばないという比喩として捉えるのがよい。
別表記
- 夏は日向を行け、冬は日蔭を行け
- 夏は日なたを行け、冬は日かげを行け
補足
- 「夏は日陰を行け、冬は日向を行け」と逆にする誤り。これは暑さ・寒さを避ける実用的な助言としては自然だが、本来のことわざはあえて厳しい側を選んで鍛えるという内容である。
- 現代でも熱中症や凍傷の危険を顧みず、文字どおり日向・日陰を歩くべきだと解すること。
例文
- 祖父は孫に「夏は日向を行け、冬は日陰を行け」と言い、少しの暑さ寒さで弱音を吐かないよう諭した。
- 新しい仕事は大変だが、夏は日向を行け、冬は日陰を行けという気持ちで、苦手な業務にも挑戦している。
- 指導者は、夏は日向を行け、冬は日陰を行けという昔の教えを紹介し、困難から逃げずに経験を積む大切さを語った。