売り買いは腹八分
読み方:うりかい は はらはちぶん
意味
商売では、売る側も買う側も自分の利益だけを取り尽くそうとせず、腹八分目ほどのほどよい利益・満足で抑えるのがよい、という教え。相手にも利益や余地を残す取引こそが、長い信用と付き合いにつながるという意味である。
由来
正確な初出や成立年は不明である。「腹八分」は食事を満腹まで取らず控えめにする意から来た表現で、それを商売にたとえたものとされる。江戸時代後期ごろから流布した上方いろはかるたの「う」の札として知られ、商人の節度ある取引観を表すことわざとして定着した。
備考
上方いろはかるたの「う」の札。食事を腹八分目にする健康法を説く語ではなく、商売で欲張りすぎず、売り手・買い手の双方がほどほどに満足することをいう。
別表記
- 売買は腹八分
誤用・混同注意
- 食事を腹八分目に抑える健康法の意味で用いるのは誤り。商売・取引において欲張りすぎないことをいう。
- 売り手だけが利益を控えるべきだと解するのは不十分。売り手・買い手の双方が一方的な利益を求めないことを表す。
例文
- 長く取引を続けたいなら、売り買いは腹八分という気持ちで、相手にも十分な利益を残すべきだ。
- 祖父は売り買いは腹八分だと言って、仕入れ先を苦しめるほどの値下げ交渉はしなかった。
- 目先の暴利を狙わず、売り買いは腹八分を心がける店は、客からの信頼を得やすい。
分類
類義語
- 三方よし
- 商いは牛の涎
対比・対照ことわざ
- 三方よし