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因果西国、黴毒四国、悪気山上、野良六部

読み方:いんが さいごく、ばいどく しこく、あくき さんじょう、のら ろくぶ

意味

西国三十三所巡礼には因果を背負うと見なされた人、四国遍路には梅毒などの病を抱えた人、大峰山上への参詣には悪気を払おうとする人が行き、六十六部回国者は家を離れてさすらう野良者・無宿者のようだ、という形で、巡礼者を類型化して皮肉った俗言である。実際の巡礼者や巡礼の動機を正確に表すものではなく、強い偏見を含む。

由来

西国三十三所、四国八十八箇所、大峰山(山上)への参詣、六十六部回国という、近世に盛んになった民間巡礼を並べて、その参加者を口さがなく評した口承表現である。江戸時代(17〜19世紀)に各地で巡礼が広まるなかで生じたと考えられるが、初出文献および正確な成立年は不明である。「黴毒」は現在一般に「梅毒」と書く。

備考

現代では日常的に用いることは少なく、病気や巡礼者への偏見を含む歴史資料的な表現である。「黴毒」は「梅毒」の旧表記。「悪気」はここでは一般的な「わるぎ」ではなく「あくき」と読む。

別表記

  • 因果西国、梅毒四国、悪気山上、野良六部
  • 因果西国、病気四国、悪気山上、野良六部
  • 西国は因果、四国は病気

誤用・混同注意

  • 「黴毒」を「かびどく」と読むのは誤りで、この語では「ばいどく」と読む。
  • 「悪気」を通常の「わるぎ」と読むのではなく、この表現では「あくき」と読む。
  • 巡礼者の実際の動機を表す客観的な分類だと受け取るのは不適切であり、近世の偏見・揶揄を含む俗言である。

例文

  • 祖父は、昔の人が巡礼者を「因果西国、黴毒四国、悪気山上、野良六部」などと評したと話していた。
  • 民俗資料には、「因果西国、黴毒四国、悪気山上、野良六部」という近世の巡礼観を示す俗言が記録されている。
  • 現代の遍路文化を説明する際、この「因果西国、黴毒四国、悪気山上、野良六部」という表現は偏見を含むため、歴史的用例として慎重に扱う必要がある。

分類

類義語

このことわざに使われている漢字