君子は本を務む。本立ちて道生ず
読み方:くんし は もと を つとむ。 もと たちて みち しょうず
意味
徳のある人は、物事の根本・基礎を第一にして努力するべきである。土台となるものがしっかり確立されれば、進むべき道や正しい道理は自然に生まれ、実現していくという教え。もとは孝行や兄弟愛を、仁という徳の根本とする文脈で述べられた。
由来
中国の古典『論語』の「学而」篇にある有子(ゆうし)の言葉「君子務本、本立而道生」に由来する。孔子の弟子である有子の発言として記録されており、孔子の活動期は紀元前6~5世紀ごろ、『論語』はその後、戦国時代(おおむね紀元前4~3世紀ごろ)までに編集・成立したと考えられている。日本では漢文の教養句として定着した。
備考
「本」は書物ではなく、根本・土台の意。「君子」は人格と徳を備えた理想的人物を指す。現代では教育・組織運営などで、基礎を固める大切さを説く際にも用いられる。
例文
- 新人教育では、「君子は本を務む。本立ちて道生ず」という考えに基づき、まず挨拶や仕事の基本を徹底している。
- 売上を急ぐ前に、品質管理と顧客対応の仕組みを整えるべきだ。君子は本を務む。本立ちて道生ず、というように土台が大切である。
- 彼は家庭での孝行を重んじ、「君子は本を務む。本立ちて道生ず」と自らを戒めている。
分類
類義語
- 本末を正す
- 基礎を固める
- 根本を大切にする
- 孝悌は仁の本
対義語
- 本末転倒
- 枝葉末節にとらわれる
- 末を重んじ本を軽んじる