君子に三畏あり
読み方:くんし に さんい あり
意味
徳のある立派な人物(君子)には、畏れ敬い、軽んじてはならないものが三つあるという教え。すなわち、天命(天の定め・道理)、大人(徳や地位のある人)、聖人の言葉である。人は自分の力を過信せず、道理と先人の教えを敬って慎むべきだという意味。
由来
中国の儒教経典『論語』の「季氏」篇第十六にある孔子の言葉に基づく。原文は「君子有三畏。畏天命、畏大人、畏聖人之言」。孔子が活動したのは春秋時代、紀元前6〜5世紀頃であり、この教えは後に日本でも漢文・儒学を通じて広く知られるようになった。
備考
「畏」は単なる恐怖ではなく、尊敬の念をもって慎むこと。「大人」は成人一般ではなく、徳望や地位のある人物を指す。現代では儒教的な教養・倫理を説く文脈で用いられる。
例文
- 組織を率いる立場だからこそ、君子に三畏ありという教えを忘れず、法や社会の道理を軽んじてはならない。
- 先人の批判を古い考えだと退けるのではなく、君子に三畏ありの精神で、その言葉に耳を傾けたい。
- 彼は権力を持っても横柄にならず、君子に三畏ありを信条として常に慎みを保っている。
分類
類義語
- 天命を畏る
- 敬天畏人
- 慎み深い
対義語
- 小人に三畏なし
- 不遜
- 傍若無人