剣を取る者は剣で滅びる
読み方:けん を とる もの は けん で ほろびる
意味
武力や暴力に頼る者は、やがて同じ武力・暴力によって自らも滅ぼされるという意味。暴力で問題を解決しようとすれば、報復や争いの連鎖を招くため、暴力を戒める言葉として用いる。
由来
新約聖書の「マタイによる福音書」第26章52節にあるイエスの言葉に由来する。逮捕されるイエスを守ろうとして剣を抜いた弟子を制し、「剣を取る者は皆、剣で滅びる」と教えた箇所である。原典は1世紀ごろに成立したとされる。日本語では聖書翻訳を通じて「剣を取る者は剣にて滅ぶべし」などの形でも定着した。
備考
聖書由来の警句であり、日常会話の軽い比喩よりも、戦争・暴力・報復を論じる硬い文脈で用いられる。剣は武力・暴力の象徴である。
別表記
- 剣を取る者は皆剣で滅びる
- 剣を取る者は剣にて滅ぶ
- 剣を取る者は皆剣にて滅ぶべし
- 剣を取る者はみな剣で滅びる
誤用・混同注意
- 単に「武器を持つ人は必ず武器で殺される」という字義どおりの予言ではなく、暴力は暴力による報復や破滅を招くという戒めである。
- 「剣を取る者は剣で栄える」のように、武力の有効性を説く言葉として解釈するのは誤り。
例文
- 報復のために武器を手にすれば争いはさらに広がる。剣を取る者は剣で滅びるという言葉を忘れてはならない。
- 彼は強硬策を求める意見に対し、「剣を取る者は剣で滅びる」と述べ、対話による解決を訴えた。
- 暴力で相手を従わせても、いつか反発を招く。剣を取る者は剣で滅びる、ということだ。
分類
類義語
対義語
- 柔よく剛を制す
- 武器を捨てて平和を求める
対比・対照ことわざ
- 柔よく剛を制す
- 暴力には暴力を返さない