入り用に貧乏なし
読み方:いりよう に びんぼう なし
意味
必要な出費が生じたときは、たとえ貧しい人でも、どうにかして金を工面するものだという意味。生活や仕事でどうしても欠かせない用事には、節約したり借りたりして必要な費用を捻出することをいう。
由来
語の正確な初出や成立年は未詳である。近世以降に広まったことわざと考えられ、尾張地方で用いられた尾張いろはかるたの「い」の札として知られる。生活上の不可欠な出費には、貧しい者も金を用立てるという庶民的な実感を表した表現である。
備考
「入り用」は、必要な用事や、そのために要する費用をいう。無計画な浪費や、借金をしてまで支出すべきだという教えではなく、避けられない必要経費を工面する状況を表す。
別表記
- 入用に貧乏なし
誤用・混同注意
- 「貧乏な人には必要な出費がない」という意味に解するのは誤り。必要な出費なら、貧しい人でも何とか金を工面するという意味。
- 無計画な出費やぜいたくのためにも金を使ってよい、という意味で用いるのは不適切。
例文
- 子どもの入学に必要な費用だから、入り用に貧乏なしで何とか工面しよう。
- 急な修理代は痛いが、毎日使う車のことなら入り用に貧乏なしだ。
- 祖母は「入り用に貧乏なし」と言って、冠婚葬祭に必要な金はきちんと用意していた。