信言は美ならず、美言は信ならず
読み方:しんげん は び ならず、びげん は しん ならず
意味
真実を述べる言葉は、飾り気がなく耳あたりもよくないことが多い。一方、聞こえのよい美辞麗句ばかりを並べる言葉には、真実が伴わないことがある、という意味。言葉の巧みさだけで内容の真偽や誠実さを判断してはいけないという戒めである。
由来
中国の古典『老子(道徳経)』第81章にある「信言不美、美言不信」に由来する。老子の著作と伝えられるが、成立は戦国時代(おおむね紀元前4~3世紀ごろ)と考えられ、正確な成立年や作者は不明である。日本では漢文の教養を通じて定着した。
備考
「信言」は真実・誠実な言葉、「美言」は巧みに飾った耳あたりのよい言葉をいう。美しい表現そのものを否定するのではなく、言葉の装飾だけで真実性を判断しないという趣旨。
例文
- 候補者の耳ざわりのよい公約を聞いても、「信言は美ならず、美言は信ならず」と考え、内容をよく確かめるべきだ。
- 上司の率直な指摘は厳しく聞こえたが、信言は美ならず、美言は信ならずというように、部下の成長を思っての言葉だった。
- 広告の華やかな宣伝文句だけを信じるのではなく、信言は美ならず、美言は信ならずの教えに従って、実際の評判を調べた。