似非者の空笑い
読み方:えせもの の そらわらい
意味
知識や事情を本当には理解していないのに、分かったような顔をして空々しく笑う人、またはそのような態度をあざけっていう言葉。「似非者」は本物らしく見せかける者、「空笑い」は心や理解を伴わないうわべだけの笑いを指す。
由来
江戸時代(17~19世紀)に流布した上方いろはかるたの「え」の札として知られる句である。個々の句がいつ誰によって作られたかという初出年・作者は明確ではない。「似非者」は本物を装う者、「空笑い」は内容のない作り笑いの意から成る。
備考
現代の日常会話ではあまり頻繁には使われない、やや古風で批判的な表現。「空笑い」は単なる苦笑いや愛想笑いではなく、理解や誠意を欠くうわべの笑いをいう。
別表記
- えせ者の空笑い
- 似非者の空笑ひ
- えせものの空笑い
誤用・混同注意
- 「空笑い」を単に困ったときの苦笑いや、愛想笑い一般の意味に解するのは不正確。この句では、分かったふりをする似非者の空々しい笑いを批判している。
- 「似非者」を単なる偽物の商品を指す語とするのは不正確。ここでは知識・人格・立場などを本物らしく装う人を指す。
例文
- 会議の内容を理解していないのにうなずいて笑うのは、まさに似非者の空笑いだ。
- 専門用語を少し聞きかじっただけで得意げに笑う彼の様子を、先輩は似非者の空笑いだと評した。
- 知らないことまで知っているふりをして、似非者の空笑いを浮かべるより、素直に質問したほうがよい。
分類
類義語
- 知ったかぶり
- 半可通
- 聞きかじり