仏も捨てたものではない
読み方:ほとけも すてた ものではない
意味
困難な状況で予想外の助けや幸運に恵まれたときに、まだ救いはある、世の中にも情けや慈悲がある、という気持ちを表す言い方。文字どおり仏が人を見捨てないという意味から、親切な人の出現や思いがけない好転を喜んでいう。
由来
苦しむ人を仏が慈悲によって救うという仏教的な観念を背景とする日本語の慣用的表現である。特定の経典や古典を出典とする語ではなく、初出・成立時期は不詳。一般には、神道と仏教を並べた「神も仏も捨てたものではない」という形でも広く用いられる。
備考
実際の宗教的信仰を述べるというより、窮地で助けが得られた喜びを表す慣用句。ややくだけた感慨を込めて使うことが多い。「神も仏も捨てたものではない」がより長い一般的な形。
別表記
- 仏も捨てた物ではない
- 神も仏も捨てたものではない
- 神も仏も捨てた物ではない
誤用・混同注意
- 必ず仏や超自然的な存在が助けてくれる、という教義・保証を述べる表現ではない。実際には、思いがけない人助けや幸運への感慨として用いる。
- 「捨てた物ではない」と漢字で書くこともあるが、ここでの「もの」は「~したものではない」という慣用的な言い回しであり、捨てる対象の物品を指すわけではない。
例文
- 締切直前に先輩が作業を手伝ってくれた。仏も捨てたものではない。
- 財布を落として途方に暮れていたが、親切な人が交番へ届けてくれていた。仏も捨てたものではないと思った。
- 資金繰りに悩む会社に支援者が現れ、社長は「仏も捨てたものではない」と胸をなで下ろした。
分類
類義語
対義語
- 神も仏もない
- 見捨てられる
対比・対照ことわざ
- 神も仏もない
- 捨てる神あれば拾う神あり