仏も因果には勝てぬ
読み方:ほとけ も いんが には かてぬ
意味
どれほど尊い仏であっても、過去の行為が招く結果、すなわち因果応報の道理からは逃れられないということ。人もまた、自分のした善悪の行いに応じた報いを免れることはできない、という戒めである。
由来
仏教の「因果応報」、すなわち行為には必ずそれに応じた結果が生じるという思想を背景にしたことわざである。正確な初出や成立年は不明だが、江戸時代に流布し、上方いろはかるたの「ほ」の札としても知られる。
備考
「因果」は単なる偶然の原因・結果ではなく、仏教的な因果応報の道理をいう。宿命論として他人を責めたり、不幸な人に不用意に向けたりする表現には注意が必要。
別表記
- 仏も因果に勝てぬ
- 仏も因果には勝たれぬ
誤用・混同注意
- 「仏が無力で、何も救えない」という意味ではない。仏を含めて、因果応報の道理は誰も免れないという趣旨である。
- 「因果」を単に『悪い結果』だけの意味で用いるのは不正確。善い行いにも善い結果が生じるという因果の考え方を含む。
例文
- 長年不正を隠していた経営者が、証拠の発覚によって責任を問われた。仏も因果には勝てぬということだ。
- 人をだまして利益を得ても、いつか信用を失えば報いを受ける。仏も因果には勝てぬ、と祖母はよく言っていた。
- 彼は自分の過去の行いを反省し、「仏も因果には勝てぬのだから、結果を受け止める」と語った。
分類
類義語
- 因果応報
- 自業自得
- 善因善果悪因悪果
- 天網恢恢疎にして漏らさず
対義語
- 人定めて天に勝つ
対比・対照ことわざ
- 因果応報
- 人定めて天に勝つ