人生意気に感ず
読み方
じんせい いきに かんず
意味
人は、相手の気概や真心、厚い恩義に心を動かされれば、名誉や利益を得られるかどうかを問題にせず、その人や大義のために力を尽くすものだ、という意味。損得よりも義理・人情・信義を重んじる考えを表す。
由来
中国・唐代初期の政治家で詩人でもある魏徴(ぎちょう、580~643)の詩「述懐」にある「人生感意気、功名誰復論(人生意気に感ず、功名誰か復た論ぜん)」に基づく。7世紀前半ごろの句で、「人は意気に感じ入れば、功名などどうして論じようか」という趣旨である。日本では漢文の教養を通じて定着した。
分類・由来
備考
本来は後半の「功名誰か復た論ぜん」と対にして引用されることが多い表現。現代では、恩義や志に感じて損得を超えて行動する場面で、やや格調高く用いる。
例文
- 恩師が無名の私を信じて背中を押してくれた。人生意気に感ずという思いで、その期待に応えたい。
- 条件や報酬だけではない。仲間の熱意に心を打たれ、人生意気に感ずとばかりに困難な企画へ参加した。
- 彼は出世のためではなく、窮地で助けてくれた友への恩に報いるために働いた。まさに人生意気に感ずである。
類義語
- 士は己を知る者のために死す
- 知己の恩に報いる
- 恩義に報いる
対義語
- 利害得失を計る
- 功名を求める
- 打算に走る