人よく道を弘む、道よく人を弘むるにあらず
読み方:ひと よく みちを ひろむ、みち よく ひとを ひろむるに あらず
意味
人が自らの実践・人格・努力によって、正しい道や教えを広く行き渡らせ、その価値を大きくするのである。道や教えそのものが、ひとりでに人を立派にしたり、社会に広まったりするのではない、という意味。人の主体的な行動と責任を重んじる言葉。
由来
中国の古典『論語』の「衛霊公篇」(第十五)にある、孔子の言葉「人能弘道、非道弘人」に基づく。孔子は紀元前551~479年頃の人物で、『論語』はその言行を弟子たちがまとめ、戦国時代頃(おおむね紀元前5~3世紀)に成立したとされる。日本では漢文の訓読として「人よく道を弘む、道よく人を弘むるにあらず」と読まれる。
備考
「弘む」は「広める・大きくする」の意。「人が道を弘めるのであって、道が人を弘めるのではない」という漢文訓読。現代では格調高い引用として用いられ、通常の会話ではやや硬い表現。
例文
- 立派な理念を掲げるだけでは足りない。人よく道を弘むというように、私たちが実行してこそ理念は生きる。
- 先人の教えを受け継ぐだけでなく、自分の行いで社会に広めることが大切だ。「人よく道を弘む、道よく人を弘むるにあらず」という教えである。
- 彼は校訓を額に飾るだけでなく、日々の教育で体現した。まさに人よく道を弘むの姿勢だ。
分類
類義語
- 人能く道を弘む
- 道は人によって弘まる
- 人が道を広める