与えよ、さらば与えられん
読み方:あたえよ、 さらば あたえられん
意味
人に惜しまず施しや助けを与えれば、やがて自分も他者から与えられる、という教え。単なる物の交換ではなく、寛大さや慈愛をもって人に接すれば、その善意は巡り巡って自分にも返ってくるという意味で用いる。
由来
新約聖書の「ルカによる福音書」第6章38節にあるイエスの教えに由来する。ギリシア語で書かれた同福音書は一般に1世紀後半(およそ紀元80~90年頃)に成立したと考えられている。日本語の文語訳聖書では「與へよ、さらば與へられん」と訳された。
備考
キリスト教由来の格言。文語的な「与えられん」は「与えられるだろう」の意。よく似た「求めよ、さらば与えられん」とは出典・意味が異なり、こちらは「人に与えること」を説く。
別表記
- 與へよ、さらば與へられん
- 与えよ、さらば与えられる
誤用・混同注意
- 「求めよ、さらば与えられん」と混同することがある。後者は『求めれば与えられる』という教えで、新約聖書のマタイによる福音書第7章7節に由来する。
- 「与えれば必ず同額・同種の見返りがすぐ得られる」という損得勘定の教えと解するのは適切でない。文脈では寛大さ・慈愛を勧めている。
例文
- 彼は困窮する学生への奨学金を続けている。「与えよ、さらば与えられん」という信念を大切にしているのだ。
- 地域の行事では、まず自分から労力を与えることが信頼につながる。まさに「与えよ、さらば与えられん」だ。
- 顧客との関係でも、目先の利益だけを求めず価値を提供しよう。「与えよ、さらば与えられん」という姿勢が、長い信頼を生む。