一羽の燕では春にならぬ
読み方
いちわ の つばめ では はる に ならぬ
意味
一つの出来事やわずかな兆候だけを根拠にして、全体の状況や大きな変化を判断してはいけないというたとえ。一羽のツバメが現れても、それだけで春が来たとは断定できないことからいう。
由来
古代ギリシアの哲学者アリストテレスが、紀元前4世紀ごろに著した『ニコマコス倫理学』の「一羽のツバメは春を作らず、一日もまた同じ」という趣旨の言葉に由来する。欧州でことわざとして広まり、日本語では「一羽の燕では春にならぬ」と訳されて定着した。日本語としての正確な定着時期は明確ではない。
分類・由来
備考
やや硬い文章語・教訓的な表現で、統計、景気、成果などを早まって判断しないよう戒める場面で使う。「一羽のツバメでは春にならない」ともいう。
例文
- 一社が採用を増やしただけで景気回復を断定するのは、一羽の燕では春にならぬというものだ。
- 売上が今月だけ伸びたからといって安心はできない。一羽の燕では春にならぬのだから、数か月は推移を見よう。
- 新人が一人優秀だったとしても、部署全体の実力が上がったとは言えない。一羽の燕では春にならぬ。
類義語
- 早計は禁物
- 一を聞いて十を知る(対照的な文脈で)
- 木を見て森を見ず
対義語
- 一事が万事
- 火を見るより明らか