一人得道、鶏犬昇天
読み方:いちにん どうを えれば、けいけん しょうてんす
意味
一人が道を得て成功・出世すると、その家族や部下、取り巻きなど、直接には功績のない周囲の者まで、その恩恵にあずかって栄えること。多くは、有力者との縁によって周囲が不相応な利益を得るという、やや批判的な意味で用いる。
由来
中国の道教説話に由来する。後漢時代(1~2世紀)の王充『論衡』「道虚篇」には、淮南王劉安が仙人となって昇天し、その家の鶏や犬まで仙術の恩恵で天へ昇ったという話がある。この故事から、一人が成功すると周囲まで利益を受ける意で「一人得道、鶏犬昇天」といわれるようになった。
備考
「得道」は道教で悟りを得て仙人になること。本来は鶏や犬まで昇天する誇張表現である。現代では縁故や有力者の威光による周囲の利益を皮肉る際に使われることが多い。
例文
- 社長の息子が役員に就き、その友人まで要職に抜擢された。まさに一人得道、鶏犬昇天だ。
- 人気俳優の兄が会社を起こすと、親族が次々と仕事を得た。一人得道、鶏犬昇天という状況である。
- 改革を成功させた部長だけでなく、協力企業まで大きな利益を得た。今回は悪い意味ではなく、一人得道、鶏犬昇天ともいえる。
分類
類義語
- 一人出世すれば一族が栄える
- 一子出家すれば九族昇天す