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一事を成す者は万事を捨つ

読み方:いちじ を なす もの は ばんじ を すつ

意味

大きな目標を一つ成し遂げようとする者は、時間や労力、ほかの望みを分散させず、多くの事柄をあきらめるほどの覚悟で集中しなければならない、という教え。「万事を捨つ」は、文字どおりすべてを放棄するというより、目的に不要なものを断ち、優先順位を徹底する意である。

由来

鎌倉時代末期から南北朝時代初期、14世紀前半(およそ1330年ごろ)に吉田兼好が著した『徒然草』第188段に由来する。同段の「一事を必ず成さんと思はば、他の事の破るるをもいたむべからず。…万事を捨ててかかるべし」という趣旨を簡潔にした警句として定着した表現である。

備考

「捨つ」は現代語の「捨てる」に当たる古い表現。強い決意と集中を説く言葉だが、現代では過度な自己犠牲を勧めるものではなく、目標達成のための取捨選択として用いることが多い。

例文

  • 彼は研究を完成させるため、「一事を成す者は万事を捨つ」の覚悟で、遊びの誘いをしばらく断った。
  • 新規事業を軌道に乗せるには、一事を成す者は万事を捨つというほどの集中力が必要な時期もある。
  • 一事を成す者は万事を捨つと言っても、健康や家族までないがしろにしてよいわけではない。

分類

類義語

対義語

このことわざに使われている漢字