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あいの返事に難はなし

読み方:あい の へんじ に なん は なし

意味

相手の意見に強く反対せず、「はい」「なるほど」などと調子を合わせて返事をすれば、その場の摩擦や差し障りを避けやすく、無難であるという意味。積極的に賛成したり、内容を十分に確認せず約束したりすることを勧める言葉ではない。

由来

成立時期や作者は明確ではない。「相」は相手に調子を合わせること、「難」は差し障り・災難を表す。相手に合わせた返答なら角が立ちにくい、という処世的な考えから生まれた表現とされる。尾張地方で伝わる尾張いろはかるたの「あ」の札としても知られるが、その札がいつ成立したかを特定できる資料は乏しい。

備考

現代ではやや古風な表現。「愛の返事」ではなく、相手に調子を合わせる意の「相の返事」である。ビジネスでは安易な同意が承諾と受け取られないよう注意が必要。

別表記

  • 相の返事に難なし
  • 相の返事に難はない
  • 相槌の返事に難なし

誤用・混同注意

  • 「愛の返事」と解するのは誤り。ここでの「あい」は、相手に調子を合わせることを表す「相」である。
  • 常に相手へ賛成し、内容を確認せず約束するのが賢明だという意味ではない。無難な受け答えをすれば摩擦を避けやすい、という趣旨である。

例文

  • 祖父は近所づきあいについて、「あいの返事に難はなし」と言って、まず相手の話を穏やかに聞いていた。
  • 意見が対立している会議で、内容を理解しないまま「あいの返事に難はなし」と相づちだけ打つのは、かえって危険だ。
  • 先方の提案にはすぐ結論を出せなかったので、あいの返事に難はなしという気持ちで、「承知しました。社内で確認します」と答えた。

分類

類義語

対義語

対比・対照ことわざ

このことわざに使われている漢字