鬼手仏心
読み方
きしゅ ぶっしん意味
外科医が患者を救うために、鬼のように冷徹で大胆な手さばきで体にメスを入れながら、心には仏のような慈悲を持つこと。転じて、一見厳しい、または残酷に見える手段を用いても、その根本には相手を思う温かい心や善意があることをいう。由来
「鬼手」は鬼のように容赦なく見える手、または非常に鋭く巧みな手、「仏心」は仏のような慈悲深い心を表す。外科手術で身体を切開する行為は残酷に見えるが、患者を救う慈悲に基づくという医師の心得から生まれた語とされる。成立の正確な年代は不明だが、日本では近代医学が普及した明治時代以降、外科医の倫理や心構えを表す言葉として広く用いられるようになった。備考
主に医療、とくに外科医の心得として使われる。比喩的に教育・経営などにも用いるが、厳しい行為を正当化する表現にならないよう文脈に注意が必要。例文
- 名医と呼ばれた祖父は、どんな難手術にも鬼手仏心の覚悟で臨んだ。
- 彼の指導は厳しいが、選手を成長させたいという鬼手仏心から出たものだ。
- 患者の命を救うためには、時に鬼手仏心の決断が必要になる。
- 会社の再建で大規模な人事改革を行った社長は、鬼手仏心の姿勢を貫いた。
- 外科医を志すなら、技術だけでなく鬼手仏心の精神も忘れてはならない。
類義語
- 慈悲の心
- 厳しさの中の思いやり
- 愛の鞭
- 大慈大悲
対義語
- 仏手鬼心
- 口蜜腹剣
- 笑裏蔵刀