諸法実相
読み方
しょほう じっそう意味
仏教で、あらゆる存在・現象がそのまま備えている真実のあり方、究極の真理をいう。現象を表面的な差別や迷いの目で見るのではなく、縁起・空などの道理に照らして、万物の本質をありのままに捉える考え方。特に法華経・天台思想で重要視される語。由来
仏教語で、中国訳仏典に由来する。特に鳩摩羅什訳『妙法蓮華経』方便品の「唯仏与仏乃能究尽諸法実相」に見える語として知られる。同訳は後秦の弘始8年、406年ごろ成立。日本では奈良時代以降、法華経信仰や天台教学を通じて広まった。備考
日常会話ではほとんど使われず、仏教・宗教学・古典文学の文脈で用いられる専門語。「諸法」は万物・あらゆる現象、「実相」は真実の姿を指す。例文
- 法華経の講義では、諸法実相を理解することが中心課題の一つとされた。
- 師は、日常の喜怒哀楽の中にも諸法実相を観じることができると説いた。
- 諸法実相という言葉は、単なる理論ではなく、世界をどう見るかという実践的な教えでもある。
- 彼女は仏教美術を研究するうちに、作品の背後にある諸法実相の思想に関心を持った。
- 表面的な善悪の区別にとらわれず、諸法実相を見極めようとする姿勢が求められる。
類義語
- 実相真如
- 真如実相
- 法性真如
- 一切皆空
- 諸法空相
対義語
- 虚妄
- 仮相
- 妄想顛倒
- 虚妄分別