表裏比興
読み方
ひょうり ひきょう意味
言動や態度に裏表があり、相手や状況によって立場を変えたり、巧みに策略を用いたりすること。また、そのような油断ならない人物を指す。単なる卑怯さだけでなく、戦国武将のような老獪な駆け引き・謀略の才を含んで用いられることが多い。由来
「表裏」は表と裏、転じて二心・裏切りを表し、「比興」は中世語で不都合・不届き・ひきょうな振る舞いを意味した語。戦国時代、天正13年ごろ(1585年ごろ)の豊臣秀吉の書状で真田昌幸を「表裏比興の者」と評した例が有名で、この故事から広く知られるようになった。備考
歴史・時代小説でよく見られる硬い表現。現代日常会話ではまれで、人物評としてはかなり強い批判や皮肉を含む。例文
- 彼は取引先ごとに言うことを変えるので、社内では表裏比興の人物だと警戒されている。
- 戦国の世を生き抜くには、時に表裏比興ともいえる駆け引きが必要だったのだろう。
- あの政治家は味方の前では忠誠を誓い、裏では反対派と通じており、まさに表裏比興である。
- 表裏比興の策士として描かれる真田昌幸は、物語の中でも強烈な存在感を放っている。
- 表裏比興な態度ばかり取っていると、短期的には得をしても、最後には誰からも信用されなくなる。
類義語
- 二心を抱く
- 裏表がある
- 老獪狡猾
- 権謀術数
- 八方美人
- 面従腹背
対義語
- 表裏一体
- 正直一徹
- 公明正大
- 誠心誠意