衣錦之栄
読み方
いきん の えい意味
出世したり功名を立てたりして、華やかな姿で故郷や世間に迎えられる栄誉。特に、貧しかった人や無名だった人が成功を収め、故郷に誇らしく帰ることによって得る名誉や喜びをいう。由来
中国古典に由来する語。「衣錦」は「錦を衣る」、すなわち高貴で華やかな衣を着ることを表し、富貴・成功の象徴とされた。関連表現は『史記』項羽本紀(前漢・司馬遷、紀元前91年ごろ成立)に見える「富貴にして故郷に帰らざるは、錦を衣て夜行くがごとし」の思想に基づく。成句「衣錦之栄」そのものの初出年は不明だが、漢文訓読・故事成語の流れで日本でも用いられるようになった。備考
古風で格調高い表現。日常会話では「故郷に錦を飾る」「成功して帰る」の方が一般的。「之」は訓読して「の」と読む。例文
- 彼は長年の研究で世界的な賞を受け、母校で講演するという衣錦之栄を得た。
- 貧しい村から都会へ出た青年は、会社を興して成功し、衣錦之栄を胸に故郷へ戻った。
- オリンピックで金メダルを取った選手を、町の人々は衣錦之栄として盛大に迎えた。
- 彼女にとって、かつて反対された家族に実績を認められることこそ衣錦之栄であった。
- ただ有名になるだけでなく、世話になった土地へ恩返しできて初めて衣錦之栄といえる。
類義語
- 衣錦還郷
- 錦衣帰郷
- 故郷に錦を飾る
- 立身出世
- 栄達
対義語
- 錦衣夜行
- 衣錦夜行
- 失意帰郷
- 落魄帰郷