移木之信
読み方
いぼく の しん意味
約束を必ず実行して人々の信用を得ること。また、政治や組織運営などで、まず小さな約束を確実に守って、言葉だけでなく実行によって信頼を示すこと。信賞必罰や法令の実効性を支える「信」を重んじる表現。由来
中国・戦国時代の秦の政治家、商鞅の故事に由来する。商鞅は新法を公布する前、都の南門に木を立て、北門へ移した者に賞金を与えると告げた。実行者に約束どおり賞金を与えたため、民は政府の命令が信頼できると知った。この話は前漢の司馬遷『史記』商君列伝に見え、書物の成立は紀元前91年ごろとされる。備考
「移木」は木を移すこと、「之」は漢文の助字で「の」に当たる。中国故事由来の硬い表現で、日常会話より文章・スピーチ・政治論で用いられる。例文
- 新制度を成功させるには、まず小さな約束を守る移木之信が必要だ。
- 社長は返金保証を例外なく実行し、顧客に対して移木之信を示した。
- 改革案を掲げるだけでは足りない。移木之信によって社員の不安を取り除くべきだ。
- 自治体は期限どおり補助金を支給し、移木之信をもって住民の信頼を得た。
- 彼のリーダーシップは派手な演説ではなく、移木之信を積み重ねる姿勢に支えられている。
類義語
- 徙木之信
- 徙木立信
- 一諾千金
- 季布一諾
- 言行一致
- 約束厳守
対義語
- 朝令暮改
- 食言
- 言行不一致
- 背信棄義
- 有名無実