禅譲放伐
読み方
ぜんじょう ほうばつ意味
君主や王朝が交替する二つの形をいう語。徳のある人物へ平和的に位を譲る「禅譲」と、暴君を追放・討伐して新しい支配者が立つ「放伐」を合わせたもの。特に中国古代の王朝交替や儒教的な政治思想を説明する際に用いられる。由来
中国古代の儒教的政治思想に由来する語。「禅譲」は伝説上の聖王である堯が舜へ、舜が禹へ帝位を譲った故事(年代は伝説時代で不詳、しばしば前23〜前21世紀ごろとされる)に基づく。「放伐」は殷の湯王が夏の桀王を放逐したこと(伝承上は前16世紀ごろ)や、周の武王が殷の紂王を討ったこと(前11世紀ごろ)に基づく。備考
日常会話ではほとんど使われず、中国史・儒教思想・政治思想史の文脈で用いられる専門的な語。現代政治に使うと比喩的・硬質な印象になる。例文
- 中国史の授業では、王朝交替の理念として禅譲放伐が取り上げられた。
- 禅譲放伐は、単なる政権交代ではなく、君主の徳と天命の有無をめぐる思想と結びついている。
- 古代中国の革命観を理解するには、禅譲放伐という二つの型を押さえる必要がある。
- 新しい王朝の正統性を説明するため、史書ではしばしば禅譲放伐の論理が用いられた。
- 彼は論文で、禅譲放伐の思想が日本の政治観にどのように受容されたかを考察した。
類義語
- 易姓革命
- 王朝交替
- 政権交代
- 革命
- 改朝換代
対義語
- 世襲継承
- 血統相続
- 王朝維持