盈盈一水
読み方
えいえい いっすい意味
清く満ちた一筋の水を隔てて、近くにいながら会えないこと。特に、男女や親しい者どうしが、わずかな隔たりや事情のために思いを通わせられない、切ない状態をいう。七夕の牽牛・織女が天の川を挟んで向かい合う情景にも重ねられる。由来
中国の詩「古詩十九首」の一首「迢迢牽牛星」にある「盈盈一水間、脈脈不得語」に由来する。成立は後漢末ごろ、2世紀前後とされるが確定はしていない。後に梁代(6世紀)に編まれた『文選』にも収められ、日本でも漢詩文の教養を通じて知られた表現である。備考
日常会話ではほとんど使われず、漢詩・七夕・恋愛の文脈で用いられる雅語的表現。「水」は物理的な川だけでなく心理的・社会的隔たりも表す。例文
- 川を挟んだ向かいの町に住んでいるのに、家の事情で会えない二人は、まさに盈盈一水の思いだった。
- 留学中の彼女とは毎晩画面越しに話せるが、触れられない距離がかえって盈盈一水の切なさを深めた。
- 七夕の短冊に、彼は遠距離恋愛中の恋人への気持ちを盈盈一水という言葉に託した。
- 部署は隣同士なのに社内規則で私的な接触を避けねばならず、二人の関係は盈盈一水のようであった。
- 祖国と避難先を隔てる海を眺めながら、彼女は家族との間に横たわる盈盈一水を思った。
類義語
- 一水盈盈
- 咫尺天涯
- 天涯咫尺
- 牽牛織女
- 牛郎織女
対義語
- 一衣帯水
- 近在咫尺
- 比翼連理
- 形影相随