田園将蕪
読み方
でんえん しょうぶ意味
故郷の田畑や家が荒れようとしているので、官職や都会生活を離れて帰郷したい、または田園に帰って静かに暮らしたいという気持ちを表す語。転じて、名利を離れ、自然の中で本来の生活に戻ろうとする思いにもいう。由来
中国・東晋の詩人、陶淵明が彭沢県令を辞して郷里へ帰る際に作った「帰去来辞」(405年ごろ)の句「田園将蕪、胡不帰」に由来する。「田園まさに蕪れんとす、なんぞ帰らざる」と訓読し、田畑が荒れようとしているのに、どうして帰らないのか、という意味。備考
漢文由来で古風・文語的な表現。日常会話より、随筆・評論・文学的文章で、帰郷や隠遁への思いを格調高く述べる際に用いられる。例文
- 都会での仕事に追われるうち、故郷の畑を思い出し、田園将蕪の念にかられた。
- 彼は昇進の話を断り、田園将蕪とばかりに実家の農園へ戻った。
- 定年を前に、荒れた祖父の田を継ごうとする気持ちは、まさに田園将蕪である。
- 『帰去来辞』を読んで、田園将蕪という言葉に、名利を捨てる潔さを感じた。
- 長い単身赴任の末、彼女は田園将蕪の思いを口にし、郷里での暮らしを選んだ。
類義語
- 帰去来
- 帰田
- 田園回帰
- 隠遁生活
- 郷里帰還
- 田園隠棲
対義語
- 立身出世
- 栄達志向
- 功名利禄
- 出処進退の進