玉砕瓦全
読み方
ぎょくさい がぜん意味
玉のように砕けても名誉・節義を守ることと、瓦のように価値なく無事でいることとの対比。一般には、卑屈に生き延びるより、名誉や信念を守って潔く滅びることを重んじる意味で用いられる。由来
中国の史書『北斉書』元景安伝に見える「大丈夫寧可玉砕、不能瓦全」(立派な男子は玉のように砕けることはあっても、瓦のように無事でいることはできない)に基づく。故事の舞台は北斉の6世紀、書物の成立は唐代の636年ごろ。日本では漢籍由来の成語として受容され、特に「玉砕」は近代以降、戦争語としても広まった。備考
「玉砕」は太平洋戦争期の軍事宣伝とも結びつくため、現代では無謀な自己犠牲を美化する表現として批判的に扱われることも多い。例文
- 彼は不正に加担して生き延びるくらいなら辞職すると言い、玉砕瓦全の覚悟を示した。
- 玉砕瓦全を美談として語るだけでは、失われる命や生活への視点が欠けてしまう。
- その武将の最期は、後世の史書で玉砕瓦全の精神を体現したものとして描かれた。
- 組織のために全員が犠牲になるべきだという主張は、玉砕瓦全の危うい解釈につながる。
- 彼女は玉砕瓦全を気取って無謀な挑戦をするのではなく、信念を守りながら現実的な道を選んだ。
類義語
- 玉砕
- 殺身成仁
- 成仁取義
- 捨身取義
- 名誉の死
対義語
- 瓦全
- 苟且偸安
- 保身
- 屈辱的生存