春日遅遅
読み方
しゅんじつ ちち意味
春の日が長く、暮れるまでがゆったりとしているさま。また、春の光や空気が穏やかで、のどかに時間が流れるように感じられること。忙しなさのない、明るく落ち着いた春の情景を表す語。由来
中国最古の詩集『詩経』の「豳風・七月」に見える「春日遅遅、采蘩祁祁」に由来する。「遅遅」は遅いという否定的意味ではなく、日が長くゆるやかに進む意。『詩経』の成立・編纂時期は諸説あるが、おおむね西周初期から春秋時代(紀元前11世紀〜紀元前6世紀ごろ)の詩を集めたものとされる。備考
文語的・詩的な表現で、日常会話より俳句・随筆・挨拶文などに向く。「遅遅」は悪い意味の遅延ではなく、春の日の長さとのどかさをいう。例文
- 春日遅遅たる午後、縁側で茶を飲みながら庭の花を眺めた。
- 旅先の村は春日遅遅として、時間までゆっくり流れているようだった。
- 締め切りに追われる日々の中で、春日遅遅の公園だけが別世界のように感じられた。
- 俳句の会では、春日遅遅という語を使って、のどかな田園風景を詠んだ。
- 窓から差し込む柔らかな光に、春日遅遅の趣が漂っていた。
類義語
- 春風駘蕩
- 春和景明
- 春日和
- 長閑な春の日
対義語
- 短日
- 冬日短促
- 秋日蕭条