断簡零墨
読み方
だんかん れいぼく意味
書物・文書・手紙などが切れ切れになって残ったもの、または古人の筆跡や文章のわずかな断片をいう。完全な作品や資料ではなく、散逸した一部・切れ端として伝わる文字資料を指す語。由来
「断簡」は切れたりばらばらになった書簡・書物の断片、「零墨」は散り残った墨跡・筆跡の意。古代中国で文字を竹簡・木簡や紙に記した文化に由来する漢語的表現だが、四字熟語としての正確な初出年代は不明。日本では近世から近代以降、古書・古筆・文献資料を述べる語として用いられてきた。備考
日常会話ではほとんど使わず、古文書学・書道史・文学研究・美術品鑑定などで用いられる硬い語。単なるメモ片より、歴史的価値のある断片に使うことが多い。例文
- 寺の蔵から、平安期の和歌集と思われる断簡零墨が見つかった。
- 研究者は断簡零墨を丹念に読み解き、失われた本文の一部を復元した。
- 名筆家の断簡零墨であっても、真筆と確認されれば高い価値を持つ。
- この古文書は完全な巻物ではなく、数枚の断簡零墨として伝わっている。
- 展示室には、戦乱をくぐり抜けた経典の断簡零墨が並べられていた。
類義語
- 断編残簡
- 残編断簡
- 断簡残編
- 零紙片墨
- 古筆切
対義語
- 完本
- 完帙
- 全巻完備
- 完全な原本