斗酒隻鶏
読み方
としゅ せきけい意味
一斗の酒と一羽の鶏の意から、死者を弔うために供えるささやかな供物をいう。また、旧友や恩人の死を悼み、わずかな供え物でも真心をこめて弔うことのたとえ。豪華さよりも哀悼の気持ちを重んじる表現。由来
中国・後漢末、2世紀末ごろの故事に由来する。曹操が旧知の橋玄の墓を通る際の祭文に「斗酒隻鶏をもって沃酹せずんば……」と述べたことに基づくとされ、『後漢書』橋玄伝などに伝わる。「斗酒」は一斗の酒、「隻鶏」は一羽の鶏を指し、墓前に供える質素な供物を表した。備考
日常会話ではかなり硬く、漢文学・弔辞・文章語向き。「斗酒」は大量飲酒の意味でも使われるが、本語では供物の酒を指す。例文
- 恩師の墓前に花と酒を供え、斗酒隻鶏の思いで手を合わせた。
- 豪華な法要ではなかったが、遺族は斗酒隻鶏の真心を大切にした。
- 旧友の訃報を聞き、彼は斗酒隻鶏ながら故郷の墓を訪ねた。
- 遠方で葬儀に出られなかったため、後日、斗酒隻鶏の弔意を示しに伺った。
- 供物は質素でも、斗酒隻鶏というように、亡き人を思う心こそが肝要だ。
類義語
- 隻鶏斗酒
- 隻鶏絮酒
- ささやかな供物
- 粗供養
- 弔意
対義語
- 厚葬
- 盛大な供養
- 豪華な供物