救苦救難
読み方
きゅうく きゅうなん意味
人々を苦しみや災難から救い出すこと。特に仏教的な文脈では、観音菩薩などの慈悲によって、病苦・貧困・危険・災害といった苦難から衆生が救われることをいう。転じて、困っている人を広く助ける行為にも用いられる。由来
「救苦」は苦しみを救うこと、「救難」は災難から救うこと。仏教、特に観音信仰の語彙として広まった表現で、『法華経』観世音菩薩普門品(鳩摩羅什訳は406年)に説かれる観音の救済思想を背景にする。ただし「救苦救難」という四字句そのものの初出年代は不明。備考
仏教・観音信仰でよく使われる荘重な語。日常会話ではやや硬く、宗教的・道徳的な文脈や支援活動の理念を述べる際に適する。例文
- 古くから観音菩薩は救苦救難の仏として多くの人々に信仰されてきた。
- 災害時に各地から集まった支援隊の活動は、まさに救苦救難の実践であった。
- 寺の縁起には、海難に遭った漁師を救った救苦救難の霊験が記されている。
- 医師として彼は、戦地で傷ついた人々に寄り添い、救苦救難の精神を貫いた。
- 苦しむ人を見過ごさず手を差し伸べることが、現代における救苦救難のあり方だ。
類義語
- 抜苦与楽
- 救世済民
- 済世救民
- 救済
- 救助
対義語
- 見殺し
- 袖手傍観
- 傍観坐視
- 放置