念仏三昧
読み方
ねんぶつ ざんまい意味
ひたすら仏の名、特に阿弥陀仏の名号を唱えることに心を集中すること。仏教では、念仏によって心を一つに定める修行・精神状態をいう。転じて、念仏に明け暮れるほど深く没頭しているさまにも用いられる。由来
「念仏」は仏を念じ、その名を唱えること、「三昧」はサンスクリット語 samādhi(心を一境に集中する禅定)を漢訳仏典で音写した語。語の成立年代は不詳だが、中国の仏教経典・浄土教文献に由来し、日本では平安時代後期から鎌倉時代(11〜13世紀頃)、浄土教・念仏信仰の広まりとともに一般化した。備考
仏教、とくに浄土教系の文脈で用いられる語。現代の日常会話ではやや硬く、宗教的・文学的な響きが強い。「三昧」は「贅沢三昧」などの俗用とは意味合いが異なる。例文
- 老僧は夜明け前から本堂に座り、念仏三昧の時を過ごした。
- 母は亡き父の命日になると、仏壇の前で念仏三昧に入る。
- 戦乱の世を離れ、彼は山寺で念仏三昧の日々を送った。
- 鐘の音が響く中、信徒たちは一心に称名し、まさに念仏三昧であった。
- 彼女の静かな読経姿には、念仏三昧という言葉がふさわしい厳かさがあった。
類義語
- 一心念仏
- 称名念仏
- 念仏専修
- 念仏一筋
- 念仏三昧行
対義語
- 雑念妄想
- 散心放逸
- 心猿意馬