寂光浄土
読み方
じゃっこう じょうど意味
仏教で、煩悩やけがれを離れた静寂な光に満ちる清浄な世界のこと。仏が悟りの徳によって住む理想的な国土、また悟りそのものの境地を指す。死後に往生する浄土の意味でも用いられる。由来
仏教語。「寂光」は煩悩の消えた静けさと悟りの智慧の光、「浄土」は清浄な仏の国土を表す。中国仏教で成立・整理された語で、特に天台教学の四土説における「常寂光土」と関連が深い。隋代(6〜7世紀)の智顗の教学に見られ、日本へは奈良〜平安期に漢訳経典や天台思想を通じて伝わった。備考
日常会話よりも仏教文献・法話・葬儀や法要で用いられる語。浄土宗の「極楽浄土」と近いが、天台教学ではより悟りの根本境地を指す色合いがある。例文
- その僧は、すべての衆生が寂光浄土に至ることを願って読経した。
- 法要の席で、住職は故人が寂光浄土に安らかに往生するよう祈った。
- この曼荼羅は、悟りの世界である寂光浄土を象徴的に描いたものとされる。
- 煩悩に乱されない心を得たとき、この世もまた寂光浄土として見えてくるという。
- 寺の縁起には、本尊が人々を寂光浄土へ導くと記されている。
類義語
- 常寂光土
- 寂光土
- 浄土
- 仏国土
- 極楽浄土
対義語
- 穢土
- 娑婆世界
- 五濁悪世