家鶏野雉
読み方
かけい やち意味
身近にあるものや自分側の価値を軽んじ、よそから来た珍しいもの・新しいものばかりをありがたがること。家で飼っている鶏をつまらないと思い、野にいる雉を珍重するという比喩で、近くの良さに気づかず外部や目新しさを過大評価する態度を戒める語。由来
「家鶏」は家で飼う鶏、「野雉」は野生のきじ。中国・唐代に編まれた『晋書』庾翼伝(648年ごろ成立)に、東晋の庾翼が「小児輩は家鶏を厭い、野雉を愛す」と嘆いた故事がある。若者が身内の書風を軽んじ、王羲之(逸少)の書を学ぶことを、鶏と雉にたとえたのが由来。備考
日常会話ではまれな硬い表現。単なる好奇心や新しいもの好きではなく、身近な価値を軽視する批判的ニュアンスで使われる。例文
- 彼は地元の工芸を古くさいと決めつけ、海外ブランドばかり集めているが、それでは家鶏野雉だ。
- 社内に優秀な人材がいるのに外部コンサルだけをありがたがるのは、家鶏野雉のそしりを免れない。
- 観光客向けの有名店ばかり褒め、昔からの名店を見過ごす態度に、私は家鶏野雉を感じた。
- 目新しい教育法に飛びつく前に、自校の伝統を見直さなければ家鶏野雉になってしまう。
- 彼女は流行作家を追う一方で身近な恩師の助言を軽んじ、友人から家鶏野雉だと言われた。
類義語
- 家鶏野鶩
- 貴耳賤目
- 隣の芝生は青い
- 外来崇拝
- 珍奇好み
対義語
- 安分知足
- 足るを知る
- 身近なものを尊ぶ
- 自分の足元を見直す