太阿倒持
読み方
たいあ とうじ意味
権力や重要な権限を本来制御すべき相手・部下などに渡してしまい、自分の地位や安全を危うくすること。名剣を逆さに持って、相手に柄を握らせるように、自分を害する手段を相手に与えるたとえ。由来
「太阿」は中国古代の名剣の名で、「倒持」は逆さに持つこと。名剣を刃の側から持ち、柄を相手に向けて渡せば、自分が斬られる危険を招くという比喩に由来する。出典は中国前漢の事跡を記した『漢書』「梅福伝」の「倒持泰阿、授楚其柄」とされる。『漢書』は後漢時代、1世紀ごろに班固らが編纂した史書。備考
古典的で硬い表現。日常会話よりも政治・組織運営・経営・歴史評論などで、権限移譲が危険を招く場合に用いられる。例文
- 社長が最終決裁権まで側近に預けたのは、まさに太阿倒持だった。
- 軍の指揮権を地方豪族に渡せば太阿倒持となり、中央政府は統制を失う。
- 管理者パスワードと全権限を外部業者に丸投げするのは、太阿倒持の危険がある。
- 彼は部下を信頼するあまり、人事権まで任せて太阿倒持を招いた。
- 交渉の切り札を先に相手へ明かすとは、太阿倒持も同然だ。
類義語
- 倒持太阿
- 倒持泰阿
- 人に柄を授ける
- 権力を人に渡す
対義語
- 大権独攬
- 権限掌握
- 自主管理