哀感頑艶
読み方
あいかん がんえん意味
悲しみや哀れを誘う趣が深く、風流を解しない頑なな人や、華やかで情趣に敏い人までも感動させるほど、人の心にしみじみと強く訴えること。特に、詩歌・文章・音楽などが悲しく美しい情感を帯びているさまをいう。由来
中国・後漢末から三国時代初期(3世紀初頭)の魏の文人、繁欽の「与魏文帝箋」に見える「凄入肝脾、哀感頑艶」に由来するとされる。のち6世紀前半、梁の昭明太子が編んだ『文選』に収められて広まった。「頑」は情趣を解しない者、「艶」はあでやかで情趣ある者の意。備考
文章語・評論語として用いられ、日常会話ではまれ。単なる悲しさではなく、悲哀と美しさが結びついて人の心を深く動かす場合に使う。例文
- 彼女の独唱は哀感頑艶で、聴衆はしばらく拍手も忘れて聞き入っていた。
- 戦地からの手紙を朗読する場面には哀感頑艶の趣があり、会場全体が静まり返った。
- その短編小説は筋立てこそ簡素だが、哀感頑艶の筆致で読者の胸を深く打つ。
- 古い尺八の音色が哀感頑艶に響き、普段は涙を見せない彼までも目を潤ませた。
- 監督は別離の場面を哀感頑艶に描き、作品全体に忘れがたい余韻を残した。
類義語
- 哀切
- 哀婉
- 哀感切々
- 悱惻纏綿
- しみじみと胸を打つ
対義語
- 無味乾燥
- 興味索然
- 平板無味
- 無感動