同舟共済
読み方
どうしゅう きょうさい意味
同じ舟に乗って川や海を渡るように、同じ立場や運命にある者どうしが、危機や困難を乗り越えるために力を合わせること。利害や感情の違いがあっても、共通の状況に置かれれば互いに助け合うという意味で用いられる。由来
中国の兵法書『孫子』九地篇に見える「呉人と越人は互いに憎み合っていても、同じ舟で川を渡る時に風に遭えば左右の手のように助け合う」という趣旨の故事に基づく。『孫子』の成立は春秋末期〜戦国時代頃、一般に紀元前5世紀前後とされるが、現行本文の成立時期には諸説がある。「同舟共済」という四字の成語として日本で定着した時期は明確ではない。備考
「済」は現代の「救済」だけでなく「川を渡る」の意を含む。字面から保険・共済制度の語と誤解されることがあるが、故事成語としては協力・相互扶助を表す。例文
- 経営陣と労働組合は対立を続けてきたが、会社存続の危機を前に同舟共済の姿勢で再建策をまとめた。
- 災害時には、地域の住民が同舟共済の精神で水や食料を分け合った。
- ライバル企業同士であっても、業界全体が不況に沈む今は同舟共済で技術標準を整える必要がある。
- 国籍や立場の違いを越え、船内の全員が同舟共済で荒天を乗り切った。
- このプロジェクトは部署ごとの利害を主張していては進まない。同舟共済だと思って協力しよう。
類義語
- 呉越同舟
- 一蓮托生
- 運命共同体
- 相互扶助
- 共存共栄
対義語
- 同床異夢
- 各自為政
- 孤立無援
- 四分五裂