反間苦肉
読み方
はんかん くにく意味
敵の間者や内部事情を逆に利用し、味方を犠牲にしたり、わざと苦しむ芝居をしたりして相手を欺く計略。敵に本物の裏切りや仲間割れだと思わせ、油断や誤判断を誘う策略をいう。由来
語そのものの成立時期は不詳。「反間」は中国兵法書『孫子』用間篇(春秋末〜戦国初期、紀元前5世紀ごろ)に見える、敵の間者を逆用する計略に由来する。「苦肉」は中国の故事、特に『三国志演義』(明代、14世紀ごろ成立)で、赤壁の戦いに際し黄蓋が周瑜にわざと鞭打たれ、曹操を信用させた「苦肉計」が典型として知られる。この二つの計略観が結び付き、敵を欺くために身内の犠牲や芝居を用いる策を表す四字熟語となった。備考
古典・軍略・歴史小説などで用いられる硬い語。多くは「反間苦肉の策」の形。巧妙だが非情・危険な策略として述べられることが多い。例文
- 敵の密偵に偽情報をつかませるため、将軍は反間苦肉の策を用いた。
- 彼はあえて上司に厳しく叱られる役を引き受け、競合を油断させる反間苦肉を演じた。
- あの交渉術は、仲間割れを装って相手の本音を引き出す反間苦肉に近い。
- 歴史小説では、家臣が謀反人を装う反間苦肉によって主君の城を守った。
- 実社会で反間苦肉のような策略を多用すれば、たとえ成功しても信頼を失う危険が大きい。
類義語
- 苦肉の策
- 苦肉之計
- 反間之計
- 離間策
- 権謀術数
対義語
- 正々堂々
- 公明正大
- 真っ向勝負