厚徳載物
読み方
こうとく さいぶつ意味
徳が厚く大きい者は、万物を受け入れ、重い責任や大きな事業を担うことができるという意味。人の器の大きさ、包容力、人格の高さをたたえる表現で、指導者や学問・修養の理想を述べる際に用いられる。由来
中国古典『易経』の「坤卦・象伝」に見える「地勢坤、君子以厚徳載物」に由来する。大地があらゆるものを載せて育むように、君子は厚い徳によって人や物事を受け止めるべきだ、という思想を表す。『易経』は周代に原型が成立し、象伝などの十翼は戦国時代ごろ、紀元前4〜3世紀ごろの成立とされるが、正確な年代には諸説がある。備考
中国語圏では大学の校訓や企業理念にもよく使われる成語。日本語ではやや硬く、日常会話より式辞・理念・評論などで用いられる。例文
- 学長は入学式で、知識だけでなく厚徳載物の精神を身につけてほしいと語った。
- 彼の指導力は、厳しさよりも厚徳載物と呼ぶべき包容力に支えられている。
- 多様な意見を受け止める姿勢こそ、現代のリーダーに求められる厚徳載物である。
- 祖父は財産よりも、厚徳載物の心を家訓として子孫に残した。
- 小さな失敗を責めず成長を待つ上司の態度に、私は厚徳載物の徳を感じた。
類義語
- 寛仁大度
- 徳高望重
- 海納百川
- 大慈大悲
- 仁者無敵
対義語
- 薄徳
- 寡徳
- 薄情寡義
- 器小易盈