即事即景
読み方
そくじ そっけい意味
目の前で起こっている事柄や、その場の景色を題材にして、見聞きしたままをすぐに詩歌・文章・絵などに表すこと。特に俳句・短歌・写生文などで、観念や作り事に頼らず、現実の情景を即座にとらえる態度をいう。由来
「即事」はその時の出来事に即して詩文を作ること、「即景」は目前の景色に即して詩や文章を作ることを表す漢語。いずれも漢詩文の題名・作法に由来する語で、中国の唐代(7〜10世紀)頃から「即事」などの用例が見られる。四字で連ねた「即事即景」は、日本で俳句・短歌・写生文などの文芸用語として広まった表現と考えられるが、成立年は不詳。備考
俳句・短歌・写生文など文芸批評で使われることが多い語。日常会話ではやや硬く、単に「ありのままに描く」「写生する」と言う方が自然な場合も多い。例文
- この俳句は即事即景の趣があり、朝の港の空気まで伝わってくる。
- 旅先では難しい比喩を考えず、まず即事即景で一句詠んでみることにした。
- 彼女の随筆は即事即景を大切にしていて、読者の目の前に情景が浮かぶ。
- 写生会の先生は、頭の中の理想像ではなく即事即景を描きなさいと助言した。
- 即事即景に徹した作品だからこそ、平凡な日常の中にある美しさが際立っている。
類義語
- 写生
- 実景描写
- 即景詠
- 実景写生
- ありのままの描写
対義語
- 空想
- 虚構
- 机上空論
- 観念的表現