博施済衆
読み方
はくし さいしゅう意味
広く人々に恵みを施し、多くの民衆を苦しみから救うこと。個人の善行というより、為政者や指導者が大きな徳と力によって社会全体を救済するような理想的な仁政・博愛をいう。由来
『論語』雍也篇の一節「如有博施於民而能済衆、何如」に由来する。子貢が「広く民に施し、多くの人を救えるなら仁者と言えるか」と孔子に尋ねた言葉で、孔子はそれを「聖」に近い徳と評した。『論語』の成立は諸説あるが、孔子没後の紀元前5〜4世紀ごろ、春秋末期から戦国時代初期にかけて編纂されたとされる。備考
古典的・漢文調の硬い語で、日常会話ではまれ。政治家・聖人・慈善家などの大きな徳を称える文脈で使われることが多い。例文
- 災害後、彼は私財を投じて避難所や医療支援を整え、まさに博施済衆の精神を示した。
- 新しい首長には、一部の支持者だけでなく市民全体を救う博施済衆の政治が求められている。
- 創業者は利益を教育基金に回し、貧しい学生を支援することで博施済衆を実践した。
- 古代の名君は、減税と治水によって民の暮らしを安定させた点で博施済衆の模範とされた。
- 単なる寄付ではなく、社会の仕組みそのものを改善しようとする姿勢に博施済衆の志が感じられる。
類義語
- 博愛済衆
- 仁民愛物
- 経世済民
- 済世安民
- 慈悲博愛
対義語
- 苛斂誅求
- 暴虐非道
- 私利私欲
- 悪政暴虐