南風不競
読み方
なんぷう ふきょう意味
南方の軍勢や勢力が弱く、勢いを失っていること。もとは「南風(南方の音楽・気配)に力がない」の意で、戦いで南方の側が不利である、または敗北の兆しがあることをいう。転じて、ある勢力が振るわないさまにも用いる。由来
出典は中国の古典『春秋左氏伝』襄公十八年(紀元前555年ごろの事柄を記す条)。晋の楽師・師曠が北方・南方の歌を聞き比べ、「南風不競、多死声」と述べ、南方の楚軍に勢いがなく勝てないと判断した故事に由来する。『左氏伝』の成立は戦国時代ごろ(紀元前4世紀前後)とされる。備考
日常会話ではほとんど使われず、漢文・歴史・軍事的文脈で見られる硬い語。単に「南風が吹かない」という気象表現ではない点に注意。例文
- 序盤から主力を欠いた南軍は、まさに南風不競の様相を呈していた。
- かつて市場を席巻したその企業も、近年は南風不競で、競合他社に押されている。
- 選挙戦の情勢を見る限り、与党候補は南風不競で、巻き返しには相当な努力が必要だ。
- 監督は試合前の練習を見て、選手たちの覇気のなさに南風不競を感じ取った。
- 古い資料には、楚軍の士気が低く、南風不競であったために遠征が失敗したと記されている。
類義語
- 旗色不良
- 形勢不利
- 勢力衰微
- 劣勢
- 敗色濃厚
対義語
- 意気軒昂
- 勢力隆盛
- 旭日昇天
- 破竹之勢