十日一水
読み方
とおか いっすい意味
一つの水を描くのに十日もかけるほど、絵や作品を非常に丹念に、時間を惜しまず仕上げること。転じて、細部まで心を配り、慎重にものごとを作り上げる態度をいう。由来
中国・唐代の詩人、杜甫の「戯題王宰画山水図歌」にある「十日画一水、五日画一石」に由来する。山水画家の王宰が、水を描くのに十日、石を描くのに五日かけるほど緻密に描いたという趣旨。成立年は厳密には不詳だが、8世紀中頃の唐代の詩句が典拠。備考
本来は絵画、特に山水画についていう語。現代では制作・研究・文章など、丁寧な仕事ぶりをたたえる比喩としても使えるが、やや文語的で硬い表現。例文
- 彼の風景画は十日一水の姿勢で描かれており、葉の一枚一枚まで表情がある。
- この工芸品は量産品ではなく、職人が十日一水で仕上げた一点物だ。
- 納期は厳しいが、品質を守るためには十日一水の丁寧さも必要だ。
- 先生は、速く描くことよりも十日一水の心構えを大切にしなさいと教えてくれた。
- その小説は十日一水の推敲を重ねた結果、無駄のない文章に仕上がった。
類義語
- 五日一石
- 入念周到
- 丹念
- 精緻巧妙
- 念には念を入れる
対義語
- 粗製濫造
- 一気呵成
- 杜撰
- 手抜き
- 拙速