化外之民
読み方
けがい の たみ意味
国家や君主の教化・支配が及ばない地域の人々、またはそのように見なされた異民族・周辺住民を指す語。古代中国の華夷思想に基づく表現で、文明の中心から外にいる者という価値判断を含む。由来
古代中国の華夷思想に由来する。「化」は君主の徳による教化、「外」はその及ばない外側、「民」は人々の意。王朝の支配・礼教の範囲内を「化内」、その外を「化外」と呼んだ。成句としての初出年は不明だが、漢代(前2世紀〜後2世紀)以降の史書・法制語彙で広く用いられ、日本へは漢籍や律令思想を通じて伝わった。備考
現代では差別的・中華思想的な語感が強い。日常会話で他者に用いるのは不適切で、主に歴史研究・古典読解・引用で使われる。例文
- その史料では、中央王朝の支配を受けない山間部の住民が化外之民として記されている。
- 化外之民という表現には、当時の支配者側の世界観と優越意識が反映されている。
- 教授は、化外之民を単なる「未開人」と訳すと、語の政治的背景を見落とすと説明した。
- 近代以前の外交文書には、周辺地域の人々を化外之民とみなす発想がしばしば見られる。
- 彼の発言は相手を化外之民扱いするような響きがあり、現代の場では不適切だと批判された。
類義語
- 化外之人
- 蛮夷
- 夷狄
- 蕃夷
- 夷狄蛮戎
対義語
- 化内之民
- 王化之民
- 臣民
- 編戸斉民