八宗兼学
読み方
はっしゅう けんがく意味
仏教で、特定の一宗派に限らず、八つの宗派の教義をあわせて学ぶこと。転じて、ある専門分野内の複数の流派・学説を広く学び、偏らずに理解しようとする態度をいう。由来
日本仏教史に由来する語。奈良時代の南都六宗(倶舎・成実・律・法相・三論・華厳)に、平安初期(9世紀)に成立・公認された天台宗・真言宗を加えた「八宗」を、僧が兼ねて学ぶことを指した。語としていつ定着したかは不詳だが、平安期以降の仏教教学のあり方を表す用語として用いられる。備考
主に仏教史・寺院史で使う専門語。日常会話ではまれだが、比喩的に「幅広く学ぶ姿勢」を表すこともある。例文
- その僧は若いころから八宗兼学を志し、南都と比叡山で学んだ。
- 東大寺は歴史的に八宗兼学の学問寺として知られている。
- 一宗の立場だけでなく八宗兼学の視点から仏教思想を比較する。
- 彼の研究姿勢は、現代の学問における八宗兼学ともいえる幅広さを持っている。
- 八宗兼学を掲げても、各宗の教義を表面的になぞるだけでは意味がない。
類義語
- 諸宗兼学
- 兼学兼修
- 博学多識
- 広学多聞
対義語
- 一宗専修
- 専修専念