先難後獲
読み方
せんなん こうかく意味
困難・苦労を人より先に引き受け、成果・利益・報酬は後から受け取るということ。目先の得を急がず、まず面倒な務めを果たす姿勢を表す。特に、指導者や仁徳ある人のあり方をいう。由来
中国古典『論語』雍也篇の「仁者先難而後獲、可謂仁矣」に基づく。「仁者は難きを先にして獲るを後にす」と読み、仁ある人は困難を先にし成果を後にする、という孔子の教えを表す。『論語』の成立は諸説あるが、戦国時代頃(前5〜前3世紀頃)に編纂されたとされる。備考
日常会話ではやや硬く、古典・倫理・経営理念などで用いられる。単なる「苦労すれば報われる」より、利益より義務を先にする姿勢を強調する。例文
- 社長は先難後獲の精神で、社員より先に厳しい現場改善に取り組んだ。
- 彼は先難後獲を信条として、危険な作業や面倒な調整をいつも自分から引き受ける。
- 目先の利益を追わず、先難後獲で基礎づくりに力を注いだことが、後の成功につながった。
- 新任の部長は先難後獲を実践し、成果の分配よりもまず部下の負担軽減を優先した。
- 孔子の説く先難後獲は、現代のリーダーシップにも通じる考え方だ。
類義語
- 先憂後楽
- 先苦後楽
- 先義後利
- 後己先人
- 率先垂範
対義語
- 先楽後苦
- 先利後義
- 私利私欲
- 利己主義