佳兵不祥
読み方
かへい ふしょう意味
どれほど優れた兵器や強い軍隊であっても、戦争や武力は不幸・災いを招くものであり、むやみに用いるべきではないという戒め。武力による解決を美化せず、平和や慎重な政治判断を重んじる考えを表す。由来
中国古典『老子』第31章の「夫佳兵者、不祥之器」などに基づく語。「佳兵」は立派な兵器・精鋭の軍隊、「不祥」はめでたくないこと、災いの兆しをいう。『老子』の成立年代は諸説あるが、一般に戦国時代、紀元前4〜3世紀ごろの思想を反映するとされ、正確な成立年は不明。備考
日常会話ではまれで、漢文・思想史・平和論・政治評論などで用いられる硬い表現。単なる反戦スローガンというより、武力を不吉なものとして慎む老荘思想の語。例文
- 最新兵器の性能を誇る演説を聞いて、私は佳兵不祥という言葉を思い出した。
- 国防を考えることは必要だが、佳兵不祥の精神を忘れれば、武力そのものを目的化してしまう。
- 歴史の授業で、先生は戦争の悲惨さを説明しながら佳兵不祥を引用した。
- 彼は軍備拡張に反対しているのではなく、佳兵不祥の立場から慎重な議論を求めているのだ。
- 勝利に酔う将軍を戒めるように、古い兵法書には佳兵不祥の思想が繰り返し説かれている。
類義語
- 兵者凶器
- 兵凶戦危
- 兵は凶器
- 武力を戒める
対義語
- 富国強兵
- 好戦主義
- 軍備拡張