以和為貴
読み方
わ をもって とうとし と なす意味
争いや対立を避け、人々が互いに調和し、協力し合うことを最も大切な価値とするという考え。単なる妥協や事なかれ主義ではなく、意見の違いを認めたうえで、和合と秩序ある話し合いを重んじる態度をいう。由来
「和を以て貴しと為す」の漢文表記。直接には、飛鳥時代の604年に聖徳太子が定めたとされる「十七条憲法」第一条の冒頭「以和為貴、無忤為宗」によって広く知られる。さらに思想的背景として、中国の儒教経典『論語』学而篇(成立は紀元前5〜4世紀頃とされる)の「礼之用、和為貴」に由来すると考えられる。備考
聖徳太子の言葉として有名。現代では「和を重んじる」美徳を表す一方、意見の抑圧や事なかれ主義と混同しないよう注意される。例文
- 新しい部署では、以和為貴の精神を大切にし、互いの意見を尊重することにした。
- 会議では以和為貴を心がけ、感情的な対立を避けながら結論を探った。
- 以和為貴とはいえ、不正を見過ごしてまで波風を立てないのは本来の意味とは違う。
- 地域の祭りは、住民たちの以和為貴の姿勢によって長く守られてきた。
- 多文化の職場では、以和為貴を重んじつつ、率直に話し合う仕組みも必要だ。
類義語
- 和衷協同
- 和気藹藹
- 協力一致
- 一致団結
- 同心協力
対義語
- 不和
- 内紛
- 対立抗争
- 党同伐異