仁者不憂
読み方
じんしゃ ふゆう意味
仁徳を備え、思いやりと正しい心をもって生きる人は、私欲や後ろめたさに振り回されないため、心に大きな憂いや不安を抱かないということ。徳のある人の精神的な落ち着きや、良心に従って行動する者の平安を表す。由来
出典は中国古典『論語』の「子罕」などに見える孔子の言葉「知者不惑、仁者不憂、勇者不懼」。『論語』は孔子の没後、弟子たちによって編まれた言行録で、成立は諸説あるが、おおむね紀元前5世紀〜紀元前4世紀ごろ、春秋末期から戦国時代初期とされる。「仁者」は仁を体現した人、「不憂」は憂えないことを意味する。備考
『知者不惑・仁者不憂・勇者不懼』と並べて引用されることが多い。日常会話より、訓話・評論・座右の銘などで用いられる漢文調の表現。例文
- 仁者不憂という言葉のとおり、彼は不利な立場に置かれても、誰かを恨まず静かに解決策を探した。
- 社長は利益だけでなく社員の生活を第一に考える人で、その姿勢には仁者不憂の趣がある。
- 受験に失敗した友人を責めるどころか励まし続ける彼女を見て、仁者不憂とはこういうことかと思った。
- 良心に従って決断したのだから、あとは仁者不憂の心で結果を受け止めればよい。
- 祖父はいつも人に親切で、損得にこだわらないためか、晩年まで仁者不憂を体現するように穏やかだった。
類義語
- 無憂無慮
- 泰然自若
- 悠然自得
- 楽天知命
対義語
- 小人多憂
- 憂心忡忡
- 杞人之憂