五陰盛苦
読み方
ごおん じょうく意味
仏教でいう八苦の一つ。人間を構成する五陰(五蘊)、すなわち身体・感覚・表象・意思作用・認識が盛んに働き、それらを「自分」と思って執着するために生じる根本的な苦しみをいう。由来
仏教語。「陰」はサンスクリット語 skandha の漢訳(旧訳)で、のちに「蘊」とも訳された。色・受・想・行・識の五陰(五蘊)は無常であり、これに執着することが苦であるという初期仏教の教説に基づく。成立の正確な年は不詳だが、釈迦の時代(紀元前5〜前4世紀頃)に源流があり、中国訳仏典を通じ、仏教伝来(6世紀)以後の日本で用いられた。備考
八苦の中でも特に仏教色が強く、日常会話ではほぼ使われない。「五蘊盛苦」と同義で、一般には「四苦八苦」の構成要素として説明されることが多い。例文
- 仏教の授業で、八苦の一つとして五陰盛苦を学んだ。
- 老いや病だけでなく、心身そのものへの執着から起こる苦しみを五陰盛苦という。
- 彼は瞑想を通じて、感情や欲望に振り回される自分を五陰盛苦として見つめ直した。
- 住職は法話で、五陰盛苦を理解すれば四苦八苦の意味がより深まると説いた。
- 体調や心の状態に一喜一憂する日々に、私は五陰盛苦という言葉を思い出した。
類義語
- 五蘊盛苦
- 五取蘊苦
- 五盛陰苦
対義語
- 涅槃寂静
- 離苦得楽